2日間とも大雨で、撮影条件としては最悪でした。
ただ、何度も言っているように、
このような状況の方が秀作が生まれやすく、
かつ個性が出やすいものです。
今回もその理論が証明されたと思います。
雨ならではの光景、
雨でなければ撮れないカットが目を惹き、
やはりそのどれもが個性的で優れていました。

トンネルのような細い路。
その先にふと顔を覗かせる踏切を通過していくツートン列車。
構図も露出もシャッターチャンスも列車の大きさも、
すべてが計算尽くされて撮られた傑作で、見事のひと言です。
列車が走っている動感もあり、
作品としてはこちらが最もインパクトがありました。
WBや構図などには多くの問題点がありますが、
「写真」ではなく「作品」という面で、
技術や理論ではなく感性で撮られた、
素晴らしい一枚だと思います。
というコメントがありましたが、それを知らずとも、
そのような意図が伝わってきます。
色合いもそうですし、
紙にもこだわってプリントアウトしたあたりに、
作者の表現者としての意志を感じます。