2017年01月18日

2016年秋の撮影会 「末広可動橋と三岐線の旅」


【2016年秋の撮影会 「末広可動橋と三岐線の旅」】
11月19日(土)・20日(日)開催


総評:山崎 友也

今回は盛りだくさんの撮影会で、
大変充実していたと思います。
その分、鉄っぽい要素も多かったので、
実はみなさん作品作りに苦労されたのではないでしょうか。
一番盛り上がった車庫での作品が
皆無だったことからもそのことが伺えます。

ただ逆に鉄っぽい写真を
撮らないようにしている姿勢や感性もみえてきて、
当会の方向性や
みなさんの鉄道写真に対する意識が伝わったことは
大変意義深く嬉しく思っています。

この撮影会の作品もそれぞれの個性が出ていて
選ぶのに迷いましたが、
それでも全会員の1/3しか参加していないというのは、
本当に寂しい限りです。

次回はそれこそ枚数も多く力作揃いということで、
真の選ぶ辛さをボクに味わせてください。




第一席 「お出迎え」 山川 健一

1席_やまかわ.jpg

西日野駅の状況やたたずまいを、
自転車を入れることで上手く表現しています。
さらにホームにいる親子、
しかもそのボクちゃんのしぐさが
何とも言えずかわいらしさを強調していますね。
一瞬のチャンスをものにしたスナップで、
傑作だと思います。




第二席 「家族団欒」 峯浦 憲光

2席_峯浦.JPG

車内で談笑する親子、
特にお母さんの横顔が素晴らしく楽しそうですね。
ホワイトバランスも日陰にしているため、
全体的にアンバーがかって温かい雰囲気も醸しだされています。
ただ難点を言うならば、お兄ちゃんがつまらなさそうです。
大勢を撮る場合、
すべての人にも気を配らなければならないということを
次回から気をつけてください。




第三席 「Cosmos RailWay」 堀内 敦彦

3席_堀内.JPG

あの現場にいた人は分かるでしょうが、
意外としょぼいコスモス畑でした。
ならばということで生育と向きの良い2輪に絞って、
主役であるはずの眼鏡橋をぼかしたことが高評価でした。
でも列車の向きは、右から左に向かっている方が、
列車先頭部とコスモスとが
対角構図になるので良かったと思います。




第四席 「打ち守る」 高橋 信行

4席_高橋.JPG

線路とドラム缶を真横から見て、さらに、
機関車をこの位置でカットした大胆な構図に度肝を抜かれました。
そして太陽をみごとにドラム缶と被せたことに
感覚的な憎さを感じます。
2分割構図にして
下の水面も多く取り入れたのも良かったですが、
ならば機関車はぶらしとけば
間違いなく一席だったでしょう。




第五席 「ねじり橋」 山内 真弓

5席_山内.JPG

ねじり橋という名前ですが、
いざ写真に撮ろうとするとなかなか表現しづらいものでした。
しかも天気も悪く、空は真っ白。
そんな悪条件をもろともせずに
頑張って撮った甲斐がありました。
なにせ列車の位置が絶妙+ぶらして
動きも出ていることがポイントでしたね。




第六席 「水面ゆらゆら」 野村 一也

6席_野村.JPG

おそらくほとんどの人が
可動橋を渡る列車そのものを撮ったと思いますが、
野村さんは違いました。
ボクは反射を好みすぎると言われますが、
18人全員この場所にいて反射そのものを撮ろうとして
提出したのはほぼ野村さんだけ。
視点や感性というのはそういうものです。
今回も反射ではありましたが、
そういうところを評価したいのです。



posted by CPCれいるうぇいず at 21:33| 日記

2016年07月28日

2016年 春撮影会(5月21日実施)入席作品


【春撮影会 京都鉄道博物館】
5月21日(土)開催



総評:山崎 友也


 鉄道のフォトクラブというと
屋外で走っている車両を追いかけるのが普通ですが、
今回の撮影地は屋内なうえ、
しかも止まっている車両を撮るという
変則的な撮影会でした。
場所はオープンしたばかりの京都鉄道博物館。
大勢の人がいる館内で保存してある車両を撮るなんて、
多くの会員が悩んだことでしょう。
でも我々は「新たな鉄道写真創造する」と
堂々とホームページに明記しているではありませんか。
 編成写真や風景写真、流し撮りは技術です。
でもスナップは感性です。
この感性を当クラブに入って磨いていって欲しいのです。
そこでここを撮影地にチョイスしたのはなかなか良かったと思いました。
 作品をみるともちろん悩みの跡が見受けられ、
苦労が伝わってきましたが、
センスの良いものもいくつかありました。
ただ、やはりみなさん人を撮るのが下手ですね・・・




第一席  「ザ・鉄博」 大野 康晴

1席大野.jpg

ボクは京都鉄道博物館はすみずみまで知っているつもりでしたが、
この作品をみたときには目から鱗が落ちました。
この視点はさすがに持ち合わせていませんでした。
車両の多さ、楽しそうな人たちなど、
あの日の京都鉄博のようすがリアルに甦ってくるほどです。
カメラもミラーレスということで、
フットワーク良く感性を働かせたのが良かったのでしょう。
必ずやパクらせてもらいたいジェラシーの一枚です。




第二席  「目力」 吉田 靖子

2席吉田.jpg

さすがに目玉の車両だけあって
500系の作品は多かったのですが、
そのなかでも最も印象に残る一枚でした。
車両の先頭部を画面に全部入れようとせず
アップに撮ることは良くありますが、
ここまでアップにした写真は初めてです。
ローキーなうえ車体に反射する天井窓の位置も良いので、
特徴的な500系のライトがより力を帯びて表現されています。
これもパクらせてください・・・




第三席  「500系からのキッス」 米 沢

3席米澤.jpg

こちらも500系の写真ですが、主役は少年ですね。
空からの光が車両のノーズと少年を境に
ちょうど明暗差をつけている時間帯だったのが功を奏しました。
キッスというよりサメに食べられそうな感じもしますし
全体的に暗いイメージがするのは惜しかったですが、
楽しい記念写真とのアンバランス感にもなっているので良しとしましょう。




第四席  「未来へ」 遠藤 真一

4席遠藤.jpg

扇形車庫でのSLの作業風景をモノクロで撮影したことで、
レトロ感がにじみ出ていますね。
ただSLと人の迫力を出すなら
しゃがんでローアングルから狙うとか、
奥にいる縞シャツの人は入れないなど、
細部にももっとこだわって撮ると
さらに上に行けただけに残念でした。





第五席 「いってらっしゃーい」 中村 真理

5席中村.jpg

「SLスチーム号」の乗客を見送るスタッフの
あたたかい表情をうまく捉えています。
が、よくみると画面上に不要な空間がありすぎです。
またこういう場合は乗客の方も手を振っている人を入れないと、
ともすれば見る側は
「この人はおあいそで手を振っている」
とも取られかねません。
人のスナップは奥が深いものなのです。





第六席  「お手を触れたい」 西住 美穂

6席西住.jpg

最初この作品は第三席にするつもりでした。
ところがよくみると写真用紙ではなく
普通の紙にプリントしているではありませんか。
本来のコンテストなら
その時点で審査対象から外れることを
肝に銘じておいて欲しいと思います。
写真的には触っている右手がもう少しブレていた方が
良かったと思いました。





次点(順不同)


「あこがれ」 松竹 博文

次点松竹.jpg






バイバイ」 野村 一也

次点野村.jpg




posted by CPCれいるうぇいず at 22:30| 日記

2016年01月18日

2015年 年度賞 入賞・入席作品


2015年 年度賞
総評 山崎 友也


さすがに年度賞だけあって力作が揃い、
選ぶのに苦労いたしました。
今回の作品を眺めていると、
あらためて鉄道写真の幅の広さを痛感するとともに、
まだまだ自己の視点の及ばなさや
視野の狭さも痛感する次第でした。

応募作品のなかには編成写真や風景写真もありましたが、
これらは暴論かも知れませんが
基本的に技術と時間があれば撮れるものです。
そこに個性や感性をどう表現するかということがないと、
鉄道趣味の域を出られなかったり、
単純にきれいな写真で終わってしまいます。





最優秀賞

 「富山駅を映す」 駒崎 洋介

2015年度賞_駒崎洋介_富山駅を映す_original.jpg

北陸新幹線の開通で
開発目覚ましい富山駅前のようすを、
ビルの窓ガラスの反射を利用して
捉えているところに惹かれました。
カメラをほぼ水平に構えたことで
窓枠の歪みがほとんどなく、
パターンが一定だったところも良かったです。
一見するとどこかの発展途上国のようにもみえますね。




第一席 「踏切」 河野 信宏

2015年度賞_河野信宏_タイトル 星の踏切_original.jpg

「踏切」という例会のテーマの時に提出された作品ですが、
これをみたときには本当にシビれました。
これをオマージュに、
いつか完璧な作品を撮ろうと思っています。
ただ前回と微妙に色が異なっているのと、
タイトルまで変わってしまったのは、
なにか理由があったのでしょうか?




第二席 「夏の終わり」 山内 真弓

2015年度賞_山内真弓_夏の終わり_original.jpg

総評のところで「単純にきれいな写真・・・」と述べましたが、
そうでない写真というのはこういうことです。
夕日が雲をピンク色に染め上げた気象の状況を
大胆に大きく取り込んでいます。
アンダー目の露出でも空を反射しているので
列車の存在感もピカイチです。
狙って撮れるわけではなく、
現場での対応能力が光った一枚です。




第三席 「鉄路を守る」 木村 正一

2015年度賞_木村正一_鉄路を守る_original.jpg

北国では降り積もる雪との闘いです。
ここでのポイントは夕闇のなか
ハイライトの位置で作業員が作業をしているため、
すぐそれに目が向けられることでした。
列車は写っていませんが、
優れた鉄道スナップだと思います。
微光沢紙を選択してプリントした仕上げも、
しっとりと感じられて良かったです。




第四席 「風そよぐ」 林 貴美

2015年度賞_林貴美_風そよぐ_original.jpg

こちらも例会のテーマ時に提出され、
入席された作品です。
やはりスローシャッターで
コスモスを大胆にブラした発想力が決め手でした。
側面が反射した車両もとても印象的なのですが、
もう少し列車と分かりやすければ
さらに良かったと思います。




第五席 「ぬくもり」 吉田 靖子

2015年度賞_吉田靖子_ぬくもり_original.jpg

例会での入席作品が続きますが、
イルミネーションのボケを巧みに利用した
駅でのスナップです。
ただやはり気になったのは画面右中央付近にある、
路面に描かれた白線ですね。
微妙に自分が動いて
大きな玉ボケでここを隠せば完璧でしたね。




第六席 「SNOW Dance」 山川 健一

2015年度賞_やまかわけんいち_SnowDance_4T6A9190_original.jpg

闇を煌々と照らす赤いシグナルが鮮烈な一枚です。
撮影時は風が吹いて大変だったでしょうが、
雪の軌跡をよくみると一直線ではなく
下降したり曲線を描いているものもあります。
ということはまだまだ風が弱いのです。
このようにならない本当の強風時を狙えば、
もっと寒さが強調できたと思います。




第七席 「穴ぐらの中から」 三品 智洋

2015年年度賞_三品智洋_穴ぐらの中から_original.jpg

額縁構図を上手く利用した作品ですね。
周りの黒と鉄橋の赤色のコントラストも良かったです。
通常であれば紅葉と鉄橋のみを狙うところですが、
このようになにか変化をつけることで作品性は増してきます。
この旧トンネルから撮ってみようと思った時点で、
おのずと成否は分かりますね。




第八席 「みらいStation」 堀内 敦彦

2015年度賞_堀内敦彦_みらいStation_original.jpg

この作品も考えに考え抜いて撮られている秀作です。
ですが、さすがにここまで例会テーマの作品が並ぶと
目新しさも欠けてしまいます。
と同時に、年度賞に匹敵するだけの作品が
この人たちは他に撮れなかったのか?
もしくはその他の会員たちは何をしていたのか、
と思ってしまいました。




第九席
「春です 列車が通ります!」 村田 秀人

2015年度賞_村田秀人_春です。列車が通ります!_original.jpg

華やかでうららかな春のようすが
非常によく表現されています。
花に近寄り前ボケを大胆に取り入れたことで、
全体的な遠近感も生まれました。
できれば列車の先頭部には
花を被らせない方が良かったのと、
シャッター速度を遅くして
列車をブラすなどの工夫があれば
もっと上位に食い込んだでしょう。



次点

固山 敏行、 尾野 靖、 大野 康晴

米沢 朋英、 福田 光昭

posted by CPCれいるうぇいず at 19:33| 日記