2018年秋撮影会
「東海道新幹線・東海道線・小田急線」
10月20日(土)
総評:山崎 友也
早川と新松田といい、
撮影場所の都合からポジションが限られてしまうため、
似たような絵柄になってしまうのでは
という懸念もありましたが、
新松田での作品は個性あるものが多く提出され、
バラエティに富んだ入賞作となりました。
反面、早川の撮影地での作品が
選出されなかったということは、
個人の感性もさることながら、
場所選びにも要因があったのではないでしょうか。

第一席 「雲間」
木村 正一

小田急電鉄のお立ち台ともいえる新松田の鉄橋ですが、
悪天候へと変わっていくなかでの自然現象を
主題として上手く追い風と変えました。
雲間から差し込む光芒を大きく捉え、
構図も申し分ありません。
しかも列車がすれ違っていることからも、
きっと天使が味方してくれたのでしょう。
第二席 「並んだ♪ 並んだ♪」
吉田 靖子
並んで干されているペットボトルカバーを主題にするという、
その着眼点と発想が素晴らしく、
カバーのすき間に列車の顔を配置させる
というアングルも、バランス良いです。
やや色がのっぺりした感じを受けるので、
コントラストを少し上げて
濃度を少し下げても良かったかもですね。
第三席 「類似」
西住 美穂
おびただしいばかりの竹を画面のほとんどが占め、
全体的にローキーにすることで、
雑然としたようすや虚しさ、
寂しさのようなものを増長させています。
ただしピント位置が
メインの竹の先端にしなかったことに、
詰めの甘さを感じます。
第四席 「立ちすくむ しらさぎ」
峯浦 憲光
浅瀬にたたずむ鷺を超望遠レンズで捉えましたが、
被写界深度が深すぎました。
F10での撮影ということですが、
ここは開放で撮影し、
もっと列車や背景をぼかすべきでした。
あとは列車の存在感に鷺が負けていますので、