2022年12月18日

2022年 年度賞 入賞・入席作品

2022年 年度賞


総評:山崎 友也

今まで酷評してきた年度賞の作品ですが、今年は違いました。今までで一番レベルが高かったですね。
もちろん例年通り「これが年度賞候補?」という会員もいましたが、全体的に良かったです。ただ出展数などを鑑みて、苦渋の決断ですが上位4名に絞らせていただきました。
みなさん、この調子で来年もバリバリ良い写真を撮りましょう!





最優秀賞 「なんとなくクリスタル
市川健一郎

2022年度最優秀賞 市川健一郎、なんとなくクリスタル.jpg

雨に濡れた線路を捉えたものですが、

ピントがどこにもあっていません。

色合いのせいもあると思いますが、ただそれが逆に非常に印象派的な表現というか

シンプルに心に受け止められるのでしょう。

どことなく悲しげな感じも感情移入させられます。

人の心を打つ、大変見事な手法だと思います。




第一席 「都会の風物詩
西住 美穂

2022年度賞1席西住美穂 都会の風物詩.jpg

どんど焼きのシーンでしょうが、

まず特筆すべきは傍観者になっていないことです。

このような写真は通常ワイドで周りの人たちも入れて撮ってしまい、

結局何を表現したかったのかが分からないものが多いです。

こちらの作品は望遠系のレンズで燃えさかる火に焦点を合わせたところがポイントです。
熱による陽炎も良い効果を出してくれましたね。





第二席 「光芒一閃
やまかわけんいち

2022年度賞2席やまかわけんいち 光芒一閃.jpg

どこかの著名な鉄道写真家の作品に似ていますね (^_^;) 

トンネルのなかから列車が出てくる瞬間を冬に捉え、

白と黒の世界でインパクトも十分です。ただそれならば根雪ではなく、雪が積もった際に撮りたかったですね。

線路や木々も真っ白の方が、よりげんそうてきだったと思います。





第三席 「春」
木村正一

2022年度賞3席 木村正一 春.jpg

会の方針として「新しい鉄道写真を目指す」ということから、

なかなかきれいな絵はがきのような風景写真は選ばないのですが、

この作品はそれを上回るものがありました。

左右の桜でシンメトリーを作り、あえてSLを日の丸の位置に置くという、

絵はがきとは全く異なる個性が光った一枚でした。




第四席  該当者なし








posted by CPCれいるうぇいず at 20:52| 日記

2022年秋撮影会 「小湊鉄道・五井機関区」

2022年秋撮影会
 「小湊鉄道・五井機関区
11月23日(祝)


総評:山崎 友也

総評

というよりも、雨だったせいか参加者の少なさにがっかりです。

とにかく撮影会は会の公式行事であり、そもそも参加しなければならないはずです。

急を要する事情でない限り、全員参加が基本です。
まぁ愚痴をいっても仕方がないのですが、常日頃からボクが言っているとおり、

「悪条件の時ほど良い作品が撮れる」。今回もまさにそうでした。

逆に言うと、普段もう少し考えて撮りましょうということですね。
やる気のある人たちが悪い条件のなかでいろいろ考え抜いて撮ったからこそ、

数は少なくとも優秀な作品が多かったです。



第一席 「前照灯
堀内敦彦

2022年秋撮影会1席 堀内敦彦 前照灯.jpg

降りしきる雨のなか、みんなで苦労しました。

でも雨だからこそ、しかも豪雨だったからこそ撮れた一枚ですね。

個人的にはもっとシャッタースピードを遅くして雨筋を長くしたかったですが、

枝や葉っぱについた雫からも雨感満載です。

あと、タイトルはもう少し考えましょう。






第二席 「スプラッシュ
やまかわけんいち

2022年秋撮影会2席 やまかわけんいち スプラッシュ.jpg

狙いはすごく良いです。

色温度を変えたところも雰囲気が出て良いです。

背景の被写体を画面に全部入れず、右側をカットした構図も良いです。

ただ、絞りが足りませんでした。

もう少し被写界深度を深くしてボケているSLがもっと分かるくらいであれば、

間違いなく一席でした。






posted by CPCれいるうぇいず at 20:37| 日記

2022年11月22日

2022年第4回例会(10/23実施)入席作品【テーマ:抽象】

テーマ : 抽象

総評 山ア 友也

 前回の例会ゲストである

鉄道写真家山下大祐氏が提示したテーマでしたが、

それこそなかなか抽象すぎて難しかったかもしれません。

要するに「具体的ではない」ということなので、

要素や側面を抜き出して表現することがコツだったでしょうか。

そう考えると理屈で見せるのではなく、

どのように撮ったかがすべてでした。






第一席 「閃光」
山川健一
抽象@閃光 山川健一.jpg

アイデア、表現、インパクトともに群を抜いていました。

今回のテーマは

はっきりと分からせることが重要ではなく、

なんとなく理解させられれば良いのです。

ただこれが列車のヘッドライトだけではまったくダメで、

上の架線が輝いていることが
大きな決め手となりました。



第二席 「整列」
野村一也

抽象A整列 野村一也.jpg

錆びた味のあるレールが整然と並んでいるシーンですが、

この淡い色合いが何とも言えずテーマを醸し出しています。

濃いはっきりとした色だと、逆にダメだったでしょう。

あとレール断面の数字が具体性を表しているので、仕方がないとは言え、

そこがとても残念でしたね。





第三席 「軌跡」
市川健一郎
抽象B軌跡 市川健一郎.jpg

これで良いと思います。

何かを反射して赤く光っているレールをやや上から撮影したものですが、

一般の人には何が何だか分からないかもしれません。

そこを差し引いても、今回のテーマには則しています。

鉄道写真と言えるかどうか微妙ではありますが、

ボクはこの露出を決断した勇気と度胸と信念を支持します。





posted by CPCれいるうぇいず at 11:29| 日記

2022年11月20日

2022年春の撮影会

2022年春の撮影会
「京王井の頭線、三鷹跨線橋、西部多摩川線」
7月17日(日)


総評:山崎 友也

今回の撮影会は

京王井の頭線、中央線、西武多摩川線のほか、

南武線や貨物列車も撮影対象ということで範囲が広く、

そのなかでどこにポイントを絞るかが

結果を左右したと思います。

総合的にはやはり井の頭線の作品が多かったですが、

その分撮り方や視点を工夫したものが選ばれました。






第一席 「rusted」
高橋信行
リアル撮影会@rusted高橋信行.jpg

錆びた鉄の柱やフェンスが主題ですが、

背景に新型の車両が写っているのが

それとは対照的で良かったです。

この作品のポイントは

フェンスの編み目のなかにどの車両を入れるか?

だったと思いますが、

特急車両を選択した感覚と、

そしてそれに伴う全体の構図のバランスや絞り値も、

すべて的確でした。






第二席 「真夏の休日
篠原幸彦
リアル撮影会A真夏の休日 篠原幸彦.jpg

この作品の決め手はシャッター速度と人の配置ですね。

スローシャッターで撮影しているため、

緑の風景の静のなかに、人々が歩いている動の要素を加えています。

惜しむらくはもう少し休日っぽい人が写っていて欲しかったことと、

ちょっと露出がアンダーだったことでしょうか。







第三席&ゲスト山下大祐賞「路地裏の風景
固山敏行
リアル撮影B山下賞ダブル受賞 路地裏の風景 固山敏行.jpg

一見すると暗くて何が写っているのか良く分かりませんが、

見ればみるほど味わいが深くなる作品です。

枠の狭い額縁構図のなかに、

鉄道スナップの基本的な要素がすべて詰まっています。

このタイミングを捉えるだけで、かなり時間を費やしたことでしょう。

その苦労が手に取るように分かり、

そして報われました。

posted by CPCれいるうぇいず at 19:51| 日記

2022年01月07日

2021年 年度賞

2021年年度賞


総評:山崎 友也

毎回気が重くなる年度賞。理由は、

「ホントにこれがあなたにとって今年一番の作品ですか?」

と問い詰めたくなるくらい、

レベルが低いからです… 

ただ今回は、なかには素晴らしい作品がありました。

しょぼい作品との差が激しかったのも、

また今年の特徴でした。






最優秀賞 「ようこそ!北の大地へ」
野村一也
2021年度 最優秀賞「ようこそ!北の大地へ」野村一也.jpg

動物は言うことを聞いてくれないので、

撮ることは難しいですね。

ましてや鉄道と動物を絡めるなんて、至難の業です。

そう考えると、運にも恵まれましたが、

その運をたぐり寄せてモノにした、素晴らしい一枚です。

構図も良く、超望遠レンズでピント合わせも厳しいなかバッチリと合わせ、

ダントツの最優秀賞でした。




第一席 「遡上の季節
山内真弓
2021.jpg

一面を水面で覆った、
意表を突かれた作品に驚きました。

その水面はキラキラと輝き、しかもカメラアングルも相まって

美しさと迫力を兼ねそなえています。

なによりも自然の川の流れのなか、

0.1秒でもタイミングが狂うと台無しになってしまうこの一枚に

チャレンジしようとした勇気に拍手を送りたいです。








第二席「やさしい時間
窪田稔
2021年度Aやさしい時間窪田稔.jpg

あかるくほのぼのとしたカットで、

見ているこちらも心が和みます。

お母さんがホームの線路際を歩いていることから、

我が子に対する愛情を感じずにはいられません。

そして通常ならその親子にピントを合わせるところを

手前の桜に合わせた感覚は素晴らしいですね。

できれば左にあるオレンジ色の柱はカットして欲しかったです。








第三席「邂逅
市川健一郎
2021年度B 市川健一郎.jpg

鉄道写真は基本的に自然が相手なので、

定時にやってくる列車と

その現象などをシンクロさせるのは、本当に難しい作業です。

ただし、時には自然界の方から「撮ってくれ」とやってくることがあります。

要はその時にカメラを持っているか、

そのチャンスを冷静に受け止めてきちんと撮れるかです。

その場面や状況をうらやんでばかりでは、

上は望めません。







第四席「かたらい
木村正一
2021年度Cかたらい木村正一.jpg

通常、日の丸構図は良くない構図とされていますが、

この場合、太陽は真ん中で正解です。

しかも運を味方につけ、太陽のなかに車内の2人が語り合っているシーンを

見事に撮ることができました。

他の窓がブラインドを降ろしていたせいか、

まさにここだけが浮かび上がったのもラッキーでした。




posted by CPCれいるうぇいず at 21:03| 日記

2021年10月15日

2021年秋のリモート撮影会テーマ「重」

2021年秋リモート撮影会

 10月10日(日)テーマ「重」  




総評:山崎 友也

今回のテーマはいろいろな解釈ができるようにし、

会員それぞれの感じとった「重」を表現してもらいました。

結果はやはり「重い」と「重なり」

と捉えた人がほとんどでした。

もう少しひねりを利かせた作品があっても良かったかなと、

発想の乏しさに多少残念な気もしました。



第一席 「トラス
木村 正一

重@トラス 木村正一.jpg

トラス橋を斜めから眺めれば、

それ自体三角形が重なって見えますが、

形や色の異なるトラス橋が4本も重なっているところからすると、

すでに撮る前からこの場所で撮影しようと決めていたのでしょう。

その狙い通り複雑で面白い重なりになっただけではなく、

列車も数本行き交っており、

造形美だけでなく華を添えてくれました。




第二席 「かさなり
山川健一

重Aかさなり 山川健一.jpg

比較明か何かの合成ゆえに一部がおかしな表現になっていますが、

なかには合成しないと撮りたくても撮れない写真もありますので、

事実を重ねたりする合成は全然問題ないと思っています。

という点からすると、遮断棒のヒラヒラする重なりは良かったですが、

詰めもきちんと仕上げたかったですね。




第三席 「鱗のトンネル
窪田 稔


重B鱗のトンネル 窪田稔.jpg

レンガ造りの重そうなトンネルの一部を切り取っていますが、

トリミングをしていないとするならば完璧なフレーミングですね。

列車のライトの入り方が素晴らしいです。

出口付近に木の枝が伸びていることからも、単なる重量の重さだけではなく、

歴史の重みも感じずにはいられません。




第四席 「雨を散らして
寺倉 篤史

重C雨を散らして 寺倉篤史.jpg

機関車の台車が連なる重量感を上手く捉えています。

望遠レンズを使っていることから圧縮効果が生まれ、

それがより伝わりやすかったのでしょう。

とはいえもっと激しく雨飛沫が飛んでいれば別ですが

雨の存在感が非常に乏しいので、

タイトルは再考の余地がありますね。






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posted by CPCれいるうぇいず at 10:11| 日記