2017年 年度賞
総評 山ア 友也
やはり年度賞ともなると
総評 山ア 友也
やはり年度賞ともなると
皆さんのやる気が変わってきますね。
場所も季節も異なる
場所も季節も異なる
それぞれの作品を見ていると、
他の鉄道フォトコンにはない個性が
他の鉄道フォトコンにはない個性が
感じられ嬉しく思います。
ただし会員数に比べると
ただし会員数に比べると
提出枚数が少ないのが
残念なところではありますが。
残念なところではありますが。
この賞の審査は過去一年の間、
自分が撮った作品のなかで
もっとも優れたと思われるものを
出す場なのにも関わらず、
レベルの低さにがっかりしました。
選ばれた作品をみると、やはりその都度
行き当たりばったりで撮るのではなく、
テーマや撮りたい絵を決めて
狙ったものが多かったです。
また今回はアングルを意識した作品が
多かったのも特徴でした。
最優秀賞
「ホームの日曜日」 小泉光太郎
まず目を惹いたのが、ホームを降りて
線路に立っているかのような
大胆なカメラアングルです。
そこに運良く手を繋いだ親子が
来たところを逃さずに撮りました。
右足に比べて子どもの左足が
しっかりとホームに付いているところに、
力強さや楽しんでいるようすを感じます。
ワクワク感や動感のあ
る素晴らしいスナップだと思います。
第一席
「逆転」 吉田靖子
作者が追いかけている被写体ですが、
いつも新鮮さを感じるところがさすがです。
やや最近反射を利用したものが
多いような気もしますが、
この作品も上下で全く世界観が異なり、
どのように撮っているのか不思議な感じです。
特に下のシルエットは
乗客の影が空に抜けているの
がポイントでした。
第二席
「煙のにおいを残して」 山内真弓
爆煙を残して闇のなかを走り去るSLを
力強く、また情緒的に捉えています。
画面左の松の木が
アクセントとなっていますね。
ただISO感度が高すぎたのか、
ノイズが目立つのが気になりました。
用紙も光沢ではなく、
半光沢やグロス系の用紙の方が
良かったかも知れませんね。
第三席
「Alone」 齊藤誠
日の丸構図は良くないとされていますが、
このように敢えて狙ったものに関しては
その限りではありません。
むしろ日の丸構図だったからこそ
良かったと思います。
人のブレも適度です。
女性が手に持つ紙袋も上野っぽく、
表示板も文字が放つ硬いイメージを
和らげてくれています。
第四席
「来たー!! 」 西住美穂
この並走は、なかなか
狙って撮れるものではないでしょう。
随分と粘ったことと想像がつきます。
ただしピントが2番目の馬ではなく、
この構図だと先頭の馬でしょう。
ただし2番目の馬は
砂煙を舞ってかっこいいので、
こういうときは先頭の馬を全部入れずに
途中でカットする
フレーミングをするべきでした。
第五席
「落日」 牧野英和
川面ギリギリの低いアングルのため、
まるで川から撮っているような
迫力ある作品です。
ただ露出がオーバーなので、
太陽のにじみが気になります。
もっと露出を絞って光芒を作り、
列車の位置もかなり奥で小さく写せば
良かったのではないでしょうか。
第六席
「春が来た!」 山川健一
地面すれすれから撮ることにより、
小さなツクシが木立へと変化しました。
この発想は良かったのですが
画面全体をみると、もう少し下を入れて
上の木々をカットした方が良かったです。
そのうえでできるだけツクシに寄って、
可能な限りツクシを
大きくしたいところです。