2024年10月31日

2024年10月例会テーマ「夕景」

テーマ:夕景


総評 山ア 友也


テーマがテーマだけに、単純に逆光で太陽を入れた写真が多いかと思いきや、その辺は皆さん工夫されていたようで、結構見応えがありました。

ポイントは、いかに夕日を写さずに夕景を表現するか、夕日を入れるならばテクニックや周りの情景でそれをどのようにして

ベタな感じにしないかということですね。




第一席 市川 健一郎


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夕日も写っておらず、色もアンバーではありません。

しかし間違いなく夕景が表現できています。

特に画面左下のサッカーボールを蹴っている少年たちに日が当たり影が伸びているところがとても印象的でした。

順光で撮影した逆転の発想と、偶然のチャンスを逃すことなく捉えた秀作です。脱帽です。




第二席 鈴木 信行


家路_original.jpg


夕方のシーンを捉えた作品も多かったなか、こちらは美しさで飛び抜けていました。

空とネオンやライトの明るさが同じくらいになった時間帯に撮られているので、白飛びや黒潰れすることなくきれいな色再現ができており、溜息が出るほど鮮やかな夕景です。




第三席 並木 厚


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鉄道の存在感が薄いですが、車両が反射していることでギリギリ主張が保たれています。

ともすると美しい夕景写真で終わりがちですが、砂浜を歩く人がいるおかげでスナップ的要素が加わり、作品性がグッと高まりました。

posted by CPCれいるうぇいず at 00:00| 日記

2024年09月17日

2024年8月例会テーマ「カメラ目線」

テーマ : カメラ目線

総評 山ア 友也

 生徒さんたちが苦手な被写体である人物関係のお題3部作も今回で一旦終了です。カメラ目線をもらうにはやはり基本的には許可をもらわなければならないので、勇気を振り絞って声をかけた人も多かったように見受けられます。ただそこで終わりではなく、その後が重要です。許可をもらっただけで燃え尽きたのか緊張がピークに達したのか、構図に難がある作品が数多くありましたので、今後はそのようなことがないよう、この体験を次に活かして欲しいと思います。




 第一席 杉崎 圭太

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 完全なニコパチではありますが、子どもと同じ目線のカメラポジション、顔とピースサインをしている手の配置、方向幕の入れ方など、画面のあらゆるところに配慮して撮られた一枚だということが分かります。また子どものTシャツまで「サンライズ」ということで、運も味方につけた秀作でしたね。




第二席 鈴木 信行

2024年8月2席.jpg


 観光列車で楽しんでいる家族連れに声を掛けるのはさほど難しくありませんが、業務中の人に声を掛け、さらにOKをもらうのはなかなか大変です。それをクリアしてなおかつこの優しい表情を引き出せたことは、大変意義深い経験だったと思います。




第三席 石田 真紀

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 カップルがとても自然な表情をしているので、声を掛けていないのかと思ったほどです。女性のカメラ目線のカットも撮ってあったとのことですが、今回のテーマでいうと女性もカメラに目線が合っていた方が良かったと思います。

posted by CPCれいるうぇいず at 22:34| 日記

2024年6月例会テーマ「カップル」

テーマ : カップル

総評 山ア 友也

  前回のテーマを出して、みなさん人を撮るのがだいぶ苦手だな という印象を強く持ったので、今回も人をテーマにした課題にしてみました。声を掛けるハードルもやや上がったらしく、苦しんでいるさまが目に浮かぶようでした。ただ撮り方や表現力の強い作品も多く、結果的にレベルの高い作品が席次に入りました。




 第一席 市川 健一郎

2024年6月1席.JPG


 一瞬お遊びの写真かと思いましたが全く違い、考え抜かれた作品でした。あえて日の丸にした構図や被写界深度もそうですが、やはりその配役です。手前のボードが若い2人に対して、奥の2人は老夫婦です。ここでお互いカップルだということと年齢の対比も表現しているのです。完璧ですね。




第二席 鈴木 信行

2024年6月2席.jpg


 素晴らしい作品だと思います。鉄道を撮るアマチュアのなかで、このような狙いで写真が撮れる人はそうそういないでしょう。だからこそ、もう少し完璧を求めたくなってしまいます。できれば男女ということがもう少し視覚的にも見たかったです。画面左側のシートのボケも考慮すると、ややワイド側で撮ればすべて解決したと思います。




第三席 篠原 幸彦

2024年6月3席.JPG


 二人がお互いの顔を見つめあっているシーンが印象的です。実はこのようなようすは撮ろうと思ってもなかなか撮れるものではなく、一瞬を素早くものにできたことは良かったですね。被写界深度も計算されています。ただ二人の足は切らずに下まで入れた方が良かったのではないでしょうか。

posted by CPCれいるうぇいず at 22:19| 日記

2024年春の撮影会(宇都宮)

2024年春の撮影会(宇都宮)

総評 山ア 友也

 ライトレールと東武日光・鬼怒川線の撮影会でした。ライトレールは街中を走るので狙いが被ってしまった作品も多かったのに比べ、東武線は自然の風景とも絡められるので、季節感を表現した作品が多かったです。ただいずれにしても表現力が豊かな作品が選ばれていますので、写真というものは場所ではなく、発想や狙いなのかなと痛感させられました。




 第一席 山川 健一

2024年春撮影会1席.JPG

 一見何を意味しているのか分かりませんが、よくみるとライトレールだと認識できるように撮っているところが憎いですね、また簡単に撮っているように見えますがレンズや構図、露出、場所や時間帯など、すべての要素が絡まないと撮れません。インパクトも強烈で、大変素晴らしい一枚です。




第二席 山内 真弓

2024年春撮影会2席.JPG


 見えないところから急に出てくる車両を流し撮りするというのは、相当な技術を要します。色もカラフルで楽しさも出ています。ただ作品ということであれば、もっと冒険をしてシャッター速度を遅くしても良かったでしょう。




第三席 山口 京恵

2024年春撮影会3席.JPG


 列車と風景を絡めて撮る場合、やはり車両をそれなりに大きく見せがちです。でないと車両が目立たず風景に埋もれてしまうからです。でもそれだと個性的な写真は撮れません。このように車両が小さくても列車だと認識できれば良いのです。加えて初夏のすがすがしい空気感も出ていて、なかなかの秀作です。




第四席 杉崎 圭太

2024年春撮影会4席.JPG


 「説明的にするのではなく、表現したいものをそのまま撮れば良い」と口癖のようにボクは言っていますが、それを実践してくれた一枚です。この写真を見る人は、これだけでどのような状況なのかが一目瞭然だからです。ただもう少しスマホの画面を明るく現像しても良かったかもしれません。




第五席 野村 一也

2024年春撮影会5席.JPG


 縦方向と横方向の動きでうまく構図をまとめましたね。ピントを噴水にしたもの良かったです。ただ全体的にやや寂しさを感じるので人を入れるか、もっとアップにして水しぶきの迫力を撮るという方法もありましたね。また噴水の動きと奥の木の流れが重なっているので、ここは被らないようにしたかったです。

posted by CPCれいるうぇいず at 22:10| 日記

2024年4月例会テーマ「親子」

テーマ : 親子

総評 山ア 友也

  かなり表現方法が異なる作品が多かったです。これは個性が豊かだと捉えがちですが、単純に真の鉄道スナップから逃げていて、腰が引けているだけでしょう。あまりにも人物と鉄道を絡めた作品が少なかったので、少なからずショックも隠しきれません。




 第一席 岡 真也 

2024年4月一席.jpg


 王道な撮り方ですが、手前3人の親子がすべて肩車をして同じ格好というところがユーモラスで、思わず笑みがこぼれてしまいます。あまり一席に対して講評することもないのですが、画面左下の無駄な空間を埋めるために、この場合は横位置で撮ってより密集感を出した方が良かったでしょう。




第二席 野村 一也

2024年4月二席.JPG


 このような場合は連写することがとても重要で、2人の動きや距離感、そして表情など、どれも良くなければなりません。おそろいのTシャツを着た鉄道好きの親子が楽しそうに遊んでいる光景がとてもよく写し撮られています。




第三席 窪田 稔

2024年4月三席.JPG


 人物のスナップ写真を期待していたのですが、他の作品のレベルが低いのと、あまりに意表を突かれて面白かったので選びました。とはいえ写真的には構図もピント位置も絞りも申し分ありません。ときにはこのような発想もスナップには必要ではないでしょうか。

posted by CPCれいるうぇいず at 21:15| 日記

2024年03月28日

2023年秋の撮影会(岡山)

2023年秋の撮影会(岡山)

総評 山ア 友也

  撮影会の作品として、その場所らしさや特徴などが写り込んでいることが重要な要素となります。

絶対にダメということではないのですが、そうでないとどこで撮っても同じということになりますので。

その面からだと岡山っぽさが出ている作品が多かったのですが、気になったのは人物を絡めたスナップではかなり腰が引けていましたね。

やはり撮影地はどこであれ、人を撮るときはその被写体との距離感を縮めないと、ただ撮っただけで終わってしまいます




 第一席 高橋信行

2023年秋撮影会第一席.jpg

停留所での列車のすれ違いシーンを撮影していますが、スローシャッターのために列車がブレて動感が出ています。

なにより目に留まるのは、駅名板の奥に二人が立っていることですね。

顔が見えないだけに「次はどこに行こうか?」など、どのような会話をしているのかとても気になります。

すべてを写している訳ではなく、このように想像させる写真というのは静止画の魅力で、“良い写真”なのだと個人的には思います。




第二席 窪田稔

2023年秋撮影会第二席.jpg


木造駅舎の柱のうえにセミの抜け殻がありますが、よく見つけましたね。

駅の古さと色合いも相まって、昔懐かしい雰囲気がうまく表現されています。

絞りを開けて、駅名をもう少しボカしても良かったかもしれません。

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posted by CPCれいるうぇいず at 22:36| 日記