総評 山ア 友也
テーマがテーマだけに、単純に逆光で太陽を入れた写真が多いかと思いきや、その辺は皆さん工夫されていたようで、結構見応えがありました。
ポイントは、いかに夕日を写さずに夕景を表現するか、夕日を入れるならばテクニックや周りの情景でそれをどのようにして
ベタな感じにしないかということですね。
第一席 市川 健一郎
夕日も写っておらず、色もアンバーではありません。
しかし間違いなく夕景が表現できています。
特に画面左下のサッカーボールを蹴っている少年たちに日が当たり影が伸びているところがとても印象的でした。
順光で撮影した逆転の発想と、偶然のチャンスを逃すことなく捉えた秀作です。脱帽です。
第二席 鈴木 信行
夕方のシーンを捉えた作品も多かったなか、こちらは美しさで飛び抜けていました。
空とネオンやライトの明るさが同じくらいになった時間帯に撮られているので、白飛びや黒潰れすることなくきれいな色再現ができており、溜息が出るほど鮮やかな夕景です。
第三席 並木 厚
鉄道の存在感が薄いですが、車両が反射していることでギリギリ主張が保たれています。
ともすると美しい夕景写真で終わりがちですが、砂浜を歩く人がいるおかげでスナップ的要素が加わり、作品性がグッと高まりました。